車検に出せば業者のほうからクーラント液交換をしたほうが良いと指摘を受けることはしばしばあります。
クーラント液とは別名LLCと言われるのですが、その役割も交換時期の目安もよくわからないと思います。
どのような特徴があればクーラント液の交換時期なのかについて説明をしておきたいと思います。
クーラント液の役割とは?
上記のように別名LLCといわれますが、その役割というのは簡単にいえば
「エンジン冷却水」
です。
走行中とともに、アイドリング状態でもエンジンは起動をしていて熱を持ちます。
その熱を冷ますというのはクーラント液の役割といえます。
クーラント液が劣化してくればエンジンのオーバーヒートを招き、最悪の場合にはエンジンが動かなくなることもあります。
クーラント液の劣化の特徴とは?
劣化をしてくればクーラント液の色が変色してきます。
正常時には赤や緑色が多いのですが、劣化状態では茶色のような色となり換え時は一応わかるようになっています。
クーラント液の色を確認するのはボンネットを開けて、冷却水の色を確認すれば簡単にできます。
冒頭の写真がボンネットを開けた状態ですが、白色の水筒のようなものがあり、そこに入っている液体がクーラント液です。
クーラント液が入っているところは白色ですが、中の液体の色は目視で外からも確認できますので車検で指摘されればその色の確認をすれば良いとなります。
クーラント液の寿命は長くなっている
昔はこのクーラント液は水でしたが、雪国などでは凍結することも多く、エンジン故障の原因となっていました。
そこで凍結しにくいクーラント液が開発されて、現在ではすべての車に導入されるようになっています。
成分としては
- 不凍液
- 防腐剤
- 防錆剤
が含まれています。
このクーラントは当所の製品では寿命が短いところがありましたが、最近では
- トヨタ、日産 スーパーLLC
- ホンダ ウルトラeクーラント
といって寿命が長いものが開発されて使用されるようになっています。
トヨタについては2003年あたりの車からこのスーパーLLCが使用されているようになっています。
メーカーによって寿命の長いクーラント液かどうかは確認しなければいけません。
交換時期ですが、
- トヨタのスーパーLLC 新車の場合には7年、以後4年ごとの交換
- 日産のスーパーLLC トヨタとおおよそ同程度
- ホンダのウルトラeクーラント 新車の場合には11年、以後6年ごとの交換
と長くなっています。
従来のクーラント液の寿命は2年となっていて、ちょうど車検の間隔とだいたい一致していました。
そのため車検ごとにクーラント液を交換するのが無難とされていました。
車検のクーラント液が高いということがありカー用品店で購入するドライバーもいますが、寿命がメーカー正規品と比較して短い場合も多いです。
車検でクーラント交換は必要?
クーラントは上記のようにかなり重要なオイルです。
ディーラーなどに交換を勧められればどうしようと思ってしまうのですが、まず
- 走行距離
- 年数
- クーラント液の色の確認
とを行ってください。
最近のクーラント液(スーパーLLCなど)は10年でも持つことが多いのですが、色で劣化が認められればやはりディーラーの勧め通りに交換をしてしまうほうが良いかもしれません。
車検にクーラント漏れがあれば通らない?
車の故障の原因の1つとしては各種のオイルの漏れということがあります。
- ショックアブソーバーのオイル漏れ
- エンジンオイルの漏れ
- パワステでオイル漏れ
参照
これらは車の下回りから、またはエンジンルーム内で漏れを確認することがほとんどです。
駐車していてオイルが漏れていたり、またエンジンルームを開ければオイルがにじんでいたりといったようなことです。
車検においてにじみは拭き取れば通ることが多いのですが、今回のクーラントやエンジンオイルは車の本質的なオイルですから、車検云々ではなくしっかりと漏れ止め修理をしておいたほうが良いと思います。
漏れではないもののクーラント液が減っているということもしばしばありますが、この場合も車検業者から指摘されればすぐに追加してもらうようにしましょう。
車検でクーラント復活剤を勧められたら
最近ではカー用品店系の車検業者も出てきていますが、そのときにしばしば指摘されるのがクーラント復活剤を入れましょうというものです。
濃度の調整という観点からの勧めだといえますが、個人的にはどうかなと思います。
というのも費用を考えればディーラーの正規のクーラント交換をしたほうが良いように思います。
クーラントはエンジンに関係する重要なオイルですから、あまり正規品ではないものを混ぜないほうが無難ではないかと思うからです。
もしこの点について不審に思えば車検業者も変えるほうが良いかもしれません。
参照
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