保安基準第30条(騒音防止装置)ではマフラー音量について一定の規制をかけています。
このマフラー音量については機械測定を車検場で行いますが、後述しますような数値目標や基準があり、検査官次第で通る通らないということは少ないです。
保安基準でのマフラー音量(db)や騒音基準・規制
保安基準では上記のような基準となっています。
単位はそれぞれデジベル(db)です。
次第に年の経過によって徐々に規制が強まっていることがわかります。
表はややこしいのですが、自家用車の車検という場合には表の下のほうの「定員10人以下」という欄を見れば良いとなります。
エンジン位置によって基準数値が違っているのですが、現在では
- 後部エンジン 100db
- 後部以外エンジン 96db
となっていることがわかります。
車検での音量や騒音測定の方法
- 近接排気騒音
- 加速走行騒音
- 定常走行騒音
と大きくいいますとこの3つの排気騒音がありますが、車検ではこのうち近接排気騒音しか検査には入りません。
近接排気騒音の測定方法とは
- 車を停車させてニュートラルに入れる
- エンジンの最高出力時回転数の75%に数秒保持する
- その後急速に減速したときの最大騒音値を測定する
といったものとなります。
測定場所は屋外となります。
というのも室内だと音が壁などで反響するので測定が正確に行われないからです。
正確にいいますと
- 概ね平坦であること
- 車両の外周、マイクロホンから2メートル以内に壁やガードレール等の音響反射物がない場所
という条件を満たす場所となります。
マフラー音量は検査官の手心はあるのか?
車検といえばまず保安基準が基準となるのですが、正直いって保安基準ですべてに対応できるわけではありません。
車の改造などは保安基準にはないものもどんどんと出てきています。
保安基準に規定のないものがすべてブラックかといえば、グレーとなります。
グレー部分は検査官の判断となるので、車検場ごとに多少判断が違ってくるということがあります。
しかしことこのマフラー音量についてはこのようなグレー部分というのは少ないです。
昔は
- 検査官が自分の耳で音量を聞く
- 明らかに基準を超えているものを測定する
という流れでしたので、多少基準を超えている音量でも通ったことはあったのかもしれません。
しかし最近はまず機械測定となっているので、基準は厳格に満たす必要があると考えて
おいたほうが良いと思います。
サイレンサーの取付けは車検ではOK?
車検時だけスチールタワシを詰めて音量を下げるという方法もありますが、これは車検ではNGです。
車検終わりですぐに取り外せるような消音はNGで装着するものはOKとなっています。
そのためたとえばサイレンサーなどは装着型なので車検OKとなります。
保安基準でいいますと
「消音器の騒音低減機構を容易に除去できる構造でないこと」
という規定にひっかかるかどうかで確認をしておきましょう。
ボルトなどで装着する消音器はOKと考えれば良いと思います。
(ボルトに関してはただ車検場によっては通らないとされる場合もあります)
確実にサイレンサーを通そうと思えば溶接やリベットといった固定方法がベストです。
参照
マフラーに穴が空いているのは車検には通らない?
車検業者からマフラーに穴が空いているということを指摘されることもあります。
このようになる理由としては
- 融雪剤による劣化
- 海岸近くに居住や走行することあ多くはやり海風による劣化
- 内部に水がたまる
などが考えられます。
結論からいいますとマフラーにもし本当に穴が空いていればたしかに車検には通らないことが多いといえます。
落ちる理由としてはマフラー音量の保安基準に抵触するということがあるからです。
ドライバーとしてはマフラーの穴に気づかずにしばらく走行していることが多いのですが、徐々にマフラー音量が大きくなるので気づかないということも多いです。
マフラーの穴を溶接などして修理すれば車検にはとりあえず通るのですが、すぐにまた穴が空いてくるので次回の車検でも修理が必要となることが非常に多いです。
そのためたしかにマフラーに穴が空いているのであれば費用を考えて、今回のうちにマフらーを交換するというのが理想的です。
マフラー交換とその費用
上記のように保安基準も音量基準があり、マフラー交換をするしかないということもよくあります。
この場合、ディーラーでももちろん交換できますが、その費用は案外高額となります。
- 正規部品だと7~8万程度
- リビルトだと1~2万程度
となってきます。
たとえばディーラー以外の業者にマフラー交換をお願いしても、正規部品お取り寄せてとなれば7万以上はかかってくると思います。
マフラーの場合にはエンジンとは直接関係しないので正直正規部品にする必要性はありません。
ネットや整備工場、カー用品店などで中古部品にしておけば1万程度からで揃えることができます。
通常ドライバーとしてマフラー交換をするという確率は低いのですが、車検でやむを得ずという場合には中古部品にすれば格安で車検にも通すことができます。
車検でのマフラー音量対策
上記をまとめますと
- マフラーに穴があれば溶接ではなく交換をする
- 微妙に落ちそうな場合にはサイレンサーを装着する
- マフラー交換をするのであればディーラーの正規部品でなく中古部品で安く交換しても問題はない
というのがマフラー音量対策といって良いと思います。
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