通常あまり起こることではないのですが、車検や点検(24ヶ月点検)ではリフトアップやジャッキアップなど車を高所に持っていくこともあり、その場合に車を故障させてしまうこともあります。
他にも整備ミスで納車後の調子がおかしいということもありえるのですが、よくあるのはこのような車検や点検ミスにおいてどこまで車検業者に損害賠償お求めることができるのかという質問です。
今回は車検の現場において、業者側のミスのマニュアルも含めて説明をしたいと思います。
車検業者と車検・点検ミスの頻度
車検業者というと
- ディーラー
- 整備工場
- 車検専門フランチャイズ
- スタンドやカー用品店
とありますが、個人的には車を預かって整備をする形態のほうが故障をさせやすいのではないかと思います。
となるとすべての業者で故障の確率も高くなってくるわけですが、問題としては故障の隠ぺいかもしれません。
特にスタンドなどでは外注して付近の整備工場に検査を出してしまっているようなこともあるのですが、その場合スタンドも整備工場も責任から逃げる傾向もあります。
スタンドの車検は安いかもしれませんが、このようなデメリットも実際にはありえます。
車検業者の損害賠償の相場
上記のように業者によってはまず故障させたことを認めないところもあって、話はそこからとなる場合もあるでしょう。
業者の中には整備保証と耳障りの良い言葉を言うだけでほとんど実行しないところもあります。
参照
仮にここをクリアして故障させたことを認めさせれば、損害賠償となってくるのですが、その相場というのは
「車検や点検で生じた故障箇所の整備を無料で行う」
という程度になってきます。
簡単にいえば逸失利益の補てんというニュアンスとなりますが、業者によってあとはサービスや誠意の表れとして
- 菓子箱
- 何かのサービス(業者からのサービス無料券など)
などを受けるといったこともあるかもしれません。
あとは今回の故障によって迷惑をかけたということで謝罪や再発防止策の津一となってくるでしょう。
私も経験がありますが、この謝罪を曖昧にする業者もあるのでドライバーの怒りを買ってしまうこともあります。
別途迷惑料や慰謝料的な要求をするドライバーもいますが、たいていはそこまでは業者は折れてこないと思います。
上記のような菓子箱や無料サービスでの補てんで終わる場合が多いでしょう。
車検業者に買取りをしてもらう
ドライバーによって修理は必要ないので、買取りを要求してくる場合もあります。
このような場合も業者によっては
- 事故前の査定額での買取りには応じる
- 基本的にはそれ以上の要求には応じない
というようなマニュアルはあります。
車種が古いと数万にもならないこともありますが、この金額もドライバーとしては納得のいかないところかもしれません。
事故をして故障させたことについての賠償責任
車検中や点検中に故障させた、事故をしたという場合には事故車扱いになるので将来的に査定額が下がるということも考える方もいます。
(ただし車検中の事故についてはほとんどのケースで事故車扱いとはされず査定額に悪影響は出ないことが多いです)
この主張はもっともですが、車検業者としてはこの事故車扱いになる不利益については補てんしないのが普通です。
これについては対応がパターン化されていて
- すぐに車を売却する予定が実際にある
- 当面は売却予定がない
ということで賠償額が違っています。
前者だと上記のように事故故障前を想定してその査定額で買取りをします。
後者だと修理代のみを無料サービスするという対応となっています。
ほとんどが後者に該当するわけですが(売却予定の車両を普通は車検に出さないので)、その場合には将来の査定額の補償がないということになります。
ただ気持ちが変わり、数年後に実際に査定額が事故のために下がったということであればその差の部分を車検業者が補てんするということはありえます。
そのときには売却のときに話をするか、またその車検業者に売却の話を持っていくと顔パスで査定額の盛りをしてもらえるはずです。
新車との交換を求めてみる
車検や点検ミスがディーラーだったという場合には、事故車と新車とを交換してほしいと要求するドライバーも実際に多いです。
ドライバー心理としては当然かもしれませんが、これもディーラーでは厳しい判断をしてくることがほとんどです。
- 新車への交換は飲まない
- どうしても交換という場合には新車と現在の車両の査定額との差額を請求する
というようなものになってきます。
車検業者のミスで訴訟をする
弁護士には今回のようなケースで相談が入ることもあるようです。
ただし上記のような車検業者の対応というのはそれなりに判例に沿ったものが多く、訴訟をしても似たような形での妥結が多いです。
つまり
- 修理を無料でする
- 買取りなら事故前の査定額での買取り
というようなことです。
訴訟も費用と労力とがかかりますので、あまりおすすめはしません。
ほとんどが過去の判例と似たような結論となってくるからです。
事故やミスの多い車検業者との付き合い
実際にはミスを頻繁にするところとほどんどしないところに分けることができる場合が多いです。
もし以前から不審に思うところがある業者であれば以降は別の業者に変えるほうが良いと思います。
車検や点検というのは法律的に内容が決まっているのですが、その運用はあくまでも会社の体制や人で決まります。
つまりサービスの質が悪いところは改革をしない限りはずっと悪いわけです。
危険な車検業者の特徴についても以下のカテゴリーで列挙していますが、これに該当するようであればなおのこと業者を変更してほしいと思います。
参照
「危ない車検業者」
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