よく車検に通るかどうかという判断を聞くことがあると思います。
- ネット上
- 車検業者に見積もりをするとき
などです。
たとえばオプションで何かのパーツをつけたり、変更してディーラーにいったときに車検に通らないと思いますといわれてというような場合です。
このときに誰が判断をしているのかについて説明をしたいと思います。
ディーラーが厳しい判断をする理由
感覚的にディーラーの通るかどうかの判断基準は厳しいというように思っている方は多いかもしれません。
これにはいくつかの理由があるのですが、
- 指定工場ということでグレーゾーンはとりあえず通らないと判断する
- 正規部品以外は基本的に通らないと判断する
などというものなどがあります。
ディーラーも指定工場といって自社ラインを通すことで車検に通す資格を持っています。
一見、自由に緩い基準で通せそうにも思えますが、指定工場で適当に通せば、後で国の監査が入ることもあります。
その場合には指定取り消しを受けて、営業できなくなるというようなこともあります。
そのためディーラーを含めた指定工場は基本的に厳しい判断をするということが多いのです。
参照
「車検の合格基準にも影響する指定工場と認証工場との違いとは?」
また正規部品以外のパーツについてもディーラー独自の判断が出てくることも多いです。
ディーラーは保証という概念が強く、社外品をつけた車でメーカーやディーラーに整備責任を問われることを恐れます。
そのため正規部品以外では車検に通らない(正確にいえばうちは保証できませんということ)と判断してくることが多いのです。
一部ではディーラー基準というように皮肉めいていわれることもあるくらいです。
基本的には保安基準から通るかどうかは判断される
上記のように記載すれば何か業者次第の規定から車検は判断するのかと思われてしまいそうですが、そうではありません。
国の規定する保安基準といった1つのものから判断をします。
つまり
- ディーラー
- 整備工場
- フランチャイズ
- 国の運輸支局の検査官
とも共通の保安基準から通るかどうかを判断するということです。
ただしディーラーには社外部品について特殊な判断を厳しくするという事情があったり、またフランチャイズや整備工場でも指定工場という事情もあって下手な改造車を通せないという事情はあります。
指定工場と認証工場との判断基準
- 指定工場 ディーラー、フランチャイズなどが判断する
- 認証工場 車検場に持ち込むので国の検査官が判断する
ユーザー車検も持ち込みなので認証工場と同じで検査官の判断となります。
指定でも認証でも共通の保安基準から判断をすることはまたく同じですが、後述するグレーゾーンについての判断で違ってくることがあると考えると良いと思います。
通常に改造もとくにしない車の場合にはあまり指定と認証との違いを感じることはないと思います。
車検に通しやすい方法とは?
一番の問題としては保安基準にグレーゾーンがあるということです。
明確に保安基準に抵触していないものの、逆に保安基準で認められたものでもないような車が各業者によって、また国の検査官によっても判断が違ってくるわけです。
参照
ただし指定工場という場合には判断が基本的に厳しいわけで、ただ車検に通す(それが安全かどうかは別にして)という場合にはユーザー車検が緩いという言い方をしても良いでしょう。
参照
「平日に休みが取れれば案外簡単にユーザー車検で車検に合格できる」
車検業者がグレーと判断し通らないと判断したとしても、国の車検場の検査官はあっさりと通すということは案外多いです。
大幅な改造車である場合にはほとんどの車検業者に入庫を拒否されてしまうということもあるわけですが、このようなケースではユーザー車検をしてしまうというのも1つの方法といえます。
車検の合格基準は永久に統一されない?
検査官も人間ですし、車検業者も人間です。
そして保安基準は毎年新しい改造パターンが出てくる中で、いつか完全な抜け道のない物になるかといえばまずならないと思います。
そのため少なくてもかなり先の時代まで
- 車検業者
- 国の検査官
の車検の通る通らないの判断基準が完全に一致するということはないように思います。
たとえばディーラーに車を見てもらって、車検に通らないので入庫できませんといわれて憤慨することもあるのですが、その場合には
- 他の車検業者にも当たる
- また通らないと判断されれば近くの車検業者をさらに当たる
- それでも入庫してくれるところがなければユーザー車検を検討する
- 通らなければ改造をやめる
というような流れで車検を通していかないといけません。
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